ばらけない

通常登山は、パーティーを組んで出かけます。単独行をする人は極少数派でしょう。

パーティーを組んで登山する場合は、リーダーが一番後ろで全体の安全に目を光らせ、サブリーダークラスが先頭でルートファインディング、技術・体力的に弱い人(特にこの山行では、遭難者は経験が浅く足が不自由だったとのこと)をセカンドにたて、全体で行動するのが基本です。

特に遭難時の原則は「パーティーをばらけさせない」ことです。遭難したパニック状態の中では、パーティーは間違いなく烏合の衆と化します。いざというときにこそ、パーティーをまとめ上げる力量がリーダーには問われます。特に経験の浅い人。体力的に弱い人を単独の状態にしてしまうことは、死ねと言っているようなものです。

ただし原則はばらけさせないことですが、例えば悪天の中メンバーの一人(あるいは一部)が行動不能になってしまった場合など、リーダーが遭難者に付き添いビバーク、サブリーダーが残りのメンバーをまとめて下山する、というのも緊急時のオプションの一つです。

パーティーがばらけてしまったせいで、初心者メンバーが遭難してしまった事例


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