山で熱射病・問題編

「熱中症とは」の項でも述べましたが、熱中症の中でも熱射病は、死亡率の高い極めて危険な状態です。

登山における熱中症は非常に多く、運動種目別の熱中症の発生時件数は、野球についで二番目になっています。しかも救急搬送が困難な山中ですので、危険度の高さは比べるまでもありあせん。

では、登山中にメンバーが熱射病にかかってしまった場合の対処法をいっしょに考えて見ましょう。

メンバー構成:50代男女7人のパーティー。
山行予定:奥秩父連峰。西沢渓谷から入山、初日甲武信小屋泊。翌日からは雲取山方面へ縦走の予定。
天候:小雨。雨具を着ての樹林帯の上りで、蒸し暑い。
装備:ツェルト、非常食、簡単な応急処置セットは携行。

事故状況:
甲武信小屋へ向けての登高中、メンバーの一人が非常に調子が悪そうに歩いている。完全にバテバテ、本人が「大丈夫・・・」というのでだましだまし歩いていたが、間もなく樹林帯を抜けそう・・・というところで倒れてしまう。

顔が青い、意識混濁、けいれんあり。

パーティーのリーダーはあなた。さあ、どうしますか?

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