遭難の現実と内幕

山で実際に遭難事故を起こして救助された場合、どんなことになるか知っていますか。特に、小さくても新聞沙汰になるような、世間の耳目を集める事故を起こしてしまった場合です。

まず、マスコミに徹底的に吊るしあげられます。彼らに「心」はありません。たかだか数行の記事のために、家族を始めとする関係者にかけられる取材攻勢・・・マスコミの常識は世の非常識とはよく言ったもので、その思考回路や言動は常軌を逸しています。さらに、ネット上を主な舞台にして一般人からボロクソに叩かれます。

私自身は救助隊のお世話になるような事故を起こしたことは幸いにもありませんが、若かりし頃は日本でもトップレベルの先鋭的な山岳会に所属し、まあそこそこにハードな登山をしていましたので、仲間や知り合いでは結構な数の大小の遭難(死亡事故も)が起きています。本人もそうですが、家族にかかる心労たるや言葉にできないものがありますね。

こういう内幕を目にする度に、遭難事故は決して起こしてはいけない・・・つくづくそう思います。山でのリスク管理は可能な限り万全を尽くしましょう、お互いに。

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