大切なことは「こまめな現在地確認」と・・・

昨年の警察庁の発表によると、道迷いが遭難原因のNo.1(滑落の2倍以上)となっているそうです。

道に迷っても、現在地が把握出来れば恐れることはありません。そしてそのために重要なのが、「こまめな現在地確認と記録」です。

私は山歩きでは、ウエストポーチに地図・コンパス・メモ用具を入れて、こまめに行動記録を取っています。小ピークや分岐点などを通過するときには必ず時間をメモ、1時間に1回の小休止の時は必ず地形図を開き現在地を確認。自分がどこをどのくらいのペースで歩いているのか、常に把握しています。

そうすれば「あれ?ルートを間違えたか」と思ったときにも、すぐに現在地を地形図から確認できます。

『さっき一本とったときはココにいた、あれから普段のペースで30分だから距離的にはこのくらい、今の周囲の地形がこうなっているということは、こっちのほうに来てしまったのか。いかん、戻らないと』。このように現在地確認ができれば、道迷い遭難の確率は格段に低くなります。

心理学の本を読んでいる時に「なるほど!」と思ったのですが、人が間違いを犯しつつあるときは、「自分の失敗を認めない」という心理が働くそうです。おかしいと思いつつも進んでしまうのも、こういう人間の持つプリミティブな(?)心理が働いてのことなのでしょう。

こまめに現在地確認をする、違和感を感じたらすぐに2万5千分の1地形図を広げ再び現在地確認をする、しからばそうそう道迷いに陥ることはないでしょう。濃霧に巻かれるなどで現在地がわからなくなる場合もありえますが、GPSが活躍するのはこういう時でしょうね。GPSは地図代わりに使うものではなく、「いざという時(=現在地を把握できなくなってしまったとき)に自分が今いる位置を把握するための道具」という意識で携行するのがいいかと思います。

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