遭難回避の知識・技術:カテゴリー

ビバークのしかた

怪我や天候不良で行動できなくなってしまった場合、ビバークをしなければならなくなります。ビバークとは、簡単に言ってしまえば『山の中での野宿』ですが、具体的なビバークの方法を紹介します。

まずビバークに必要な装備は、ツェルトと呼ばれる簡易テントです。テントと言うよりは、「テントの形をしたペラペラのナイロンシート」と言ったほうが近いですが、これがあるとないとでは、ビバークに天国と地獄ほどの差がでてきます。


(ツェルト)

写真はポールでテント型に組み立てていますいますが、遭難時に設営する余裕はありませんから、ポールは必要ありません。ザックを地面にしいて座り、頭からすっぽりツェルトをかぶるだけでいいです。中で折りたたみ傘を広げるとかなりすごしやすさがアップします。

中でろうそくの一本もつければ、冬山でも暖かく感じます。『いざというときは、ツェルトをかぶって中で傘を広げる』と覚えてください

重さも一人用(横にならずに座れば、4人でも使えます)のものなら、たった300グラム程度。登山用の超軽量折りたたみ傘とあわせても5~600グラム程度、缶ジュース2本分ぐらいの重さですから、かならず携行するようにしましょう。

また、ビバークを経験しておくことも非常に有効です。一年に一回程度、日帰りできる近郊の低山で、あえてツェルトビバークをする山行を計画してみましょう


エスケープルートとは

登山中に悪天候に遭遇してしまったり、事故が起こってしまった場合、どの登山道から下山するか・・・これがエスケープルートです。別に山に緊急時下山用の登山道が用意されているわけではなく、登山計画を立てるときに、「この地点からこの地点の間で何かあった場合は、このルートをエスケープルートにしよう」というように使います。

登山の計画を立てる際は必ず考慮しなければならない点ですが、重要なのは、メンバー全員がこのエスケープルートを把握していることです。これは若者も中高年も、山を登ろうとする限り変わらない原則です。

計画立案者やリーダーは当然エスケープルートを把握しているでしょうが、その他メンバーが把握していないという例を、管理人は何度も見聞きしています。もしリーダーに何かがあって行動不能になってしまったらどうするのでしょうか・・・。
リーダーが行動不能になってしまった遭難事例

特にツアー登山の場合など、主催者・ガイド任せで参加者本人はまるで登山ルートやエスケープルートを把握していない場合が見受けられます。

たとえツアーであろうと、自分のみは自分で守る、という意識が大切です。「お客様」状態では、万一の際に非常に危険です。

山へ行く前には、パーティーミーティングでメンバー全員に登山ルートやエスケープルート、事故への対処計画を承知徹底する。安全に登山を楽しむための基本です。



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