登山中のマナー:カテゴリー

たばこのポイ捨て

poi.jpgタバコをポイ捨てする登山者が見られます。一時期よりは、大分ましになったような感じはしますが・・・。

下界でもタバコのポイ捨ては、マナー違反。ましてや清掃員のいない山では、なおさらのことです。

タバコのフィルターは、自然には分解されません。また、雷鳥などの野生動物が餌と間違えて食べてしまっている、という報告も聞いています。登山道のそこかしこにタバコの吸殻が落ちているのを見て何も感じないのかと、管理人はいつも不思議に思うのですが・・・。どうも感覚が麻痺している登山者が、まだいるようです。

管理人は山での喫煙を否定するつもりはさらさらありません。吸う吸わないは個人の問題です。が、ポイ捨てなどマナーを守らない喫煙は、個人レベルの問題ではなくなります。

愛煙家の方は必ず携帯灰皿を持参し、吸殻は下界まで持ち帰るようにしましょう。


すれ違うとき挨拶をしない

「道を譲る」の項に関連することですが、登山道で人とすれ違うときは、「こんにちは」と気持ちよく挨拶をしましょう。下りで道を譲った人は、「がんばってください」「ごゆっくりどうぞ」など。特に道を明けてもらった場合などは、最低限の礼儀として「ありがとうございます」とお礼を言いたいものです。

中高年登山者の方で、道を譲ったときに挨拶をしてくれる方は8割ぐらいかな・・・と感じています。疲れているのはわかるのですが・・・。

バテている人に挨拶を強要するつもりは全くありませんが、元気な方はやはり礼儀を大切にしてほしいですね。


植物を採取する

hana.jpg高山植物を採取する・・・主に中高年の女性登山者の方に見られるのですが、これはマナー違反どころか、国立公園内なら条例違反にもなります。

美しい花を咲かせる高山植物、高山には珍しい種類の花もいろいろあります。登山中に見かけたらついもって帰りたいと思う気持ちもわからなくはありませんが・・・。

高山植物は、下界では育てられません。押し花にされている方も中にはおられるようですが、マナー違反をしてまでコレクションを集めようというのは、どうなんでしょう。

山でとっていいのは、写真だけ。それももちろん、登山道から外れてまで撮ってはいけません。立ち入り禁止のロープを平気で乗り越えている猛者(?)もたまに(よく?)見かけますが、登山者たるもの自然を守る気持ちを持ちたいものですね。

また低山でも、その地域に住む方々が採る分が無くなるほど山菜を採ってしまった、という問題を耳にしたことがあります。気をつけたい問題です。


登山道をはずして写真を撮る

登山道をはずして写真を撮っている人をたまに見かけますが、これは重大な山のマナー違反です。

アルプスなどの高山や、尾瀬などの湿地帯では、植物保護のためにロープで踏み込みを禁止している区域があります。そのロープを乗り越えて写真を撮るのは、言語道断のマナー違反。

もちろんロープがなくても、高山のお花畑に入るのは厳禁です。

高山植物は非常にデリケート。登山道をはずれ踏み跡をつけてしまうと、たったそれだけで踏み跡から土壌が崩れ、周囲の高山植物を枯らしてしまいます。回復までに時には何十年もかかることはご存知でしょうか?

美しい高山植物を見て、写真を撮りたい気持ちはよくわかります。その気持ちは管理人とて、何ら変わることはありません。

しかし、その写真を撮ることで癒えがたいダメージを山に与えてしまうのでは、全くもって本末転倒です。

美しい自然を子どもや孫の世代に残すために、登山道をはずして写真を撮るのはやめましょう。


道を譲らない

特に中高年の団体の方に多いのですが、登山中に道を譲らないパーティーがまれにあります。他の登山者から白い目で見られているのですが、ご当人方は「旅の恥はかき捨て・・・」なのでしょうか、全く気にする様子がありません。

あなたは山で、こんなマナー違反をしていませんか?

★下りなのに我が物顔に登山道を歩く

★ペースが遅く後ろが渋滞しているのに、道を空けない

★追い越されると、「山の楽しみ方を知らない!」「ああいうのが事故を起こすんだ」など悪態をつく

★追い越されるとき、ザックを登山道側に向けて立っている

★ストックをふりまわす


全て管理人が山で経験したことです。

登りのときにたびたび立ち止まってしまうと、ペースがつかめず疲労感も倍増してしまうので、山では「登りの登山者優先」が原則です。下から登ってくる人がいれば、ザックを山側に向けて(すれ違う人にザックがぶつからないように)道を譲るのが、登山中のマナー。「どうぞ」と気持ちよく道を空けてあげましょう。

また、バテている人がいて登りのペースが遅い場合でも、せかすことなく「頑張ってください」「ゆっくりどうぞ」などと、声をかけてあげてください。こういう『大人の余裕』は、気持ちがいいですよね。

ただし、「登りの登山者優先」は原則であって、規則ではありません。メンバーがバテていてペースが遅い場合などは、迷惑をかけないために、登りであっても当然自分のパーティーが道を譲るべきです。

お互いに譲り合いの精神を持って、気持ちのよい登山をしましょう。



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